換気とCO2の関係

こんにちは。エアラボの臼井達彦です。

 

寒くなって来ました。

冬は窓を開ける機会が少ないので、

部屋の空気がこもりがちです。

 

閉めっぱなしの空間で生活していると

CO2(二酸化炭素)濃度が高まり

活力(注)が下がる原因になりますので

適度に換気をしましょう!

 

(注)活力・・・活動を生み出すエネルギー。元気よく動いたり働いたりするエネルギーの事。

 

今日はCO2と換気の関係についてコラムにしました。

 

1.24時間換気はCO2基準だった?!

まず、24時間換気という言葉の解説ですが、

現在日本では24時間365日換気をしなさいという

法で義務付けられています。

冷蔵庫と同じように換気扇を

24時間ずーっとつけっ放しにしてくださいという意味です。

実はこの24時間換気法には、

過去シックハウスで問題になったホルムアルデヒドの他に

CO2濃度が危険視されていたことはあまり知られていません。

 

2.CO2のおさらい

CO2(二酸化炭素)というと、

世間的に地球温暖化にすすめる主因(注)ではないかと容疑にかけられている物質ですが、

私たちがふだん呼吸で出るものですので、生活排気を無くすことは不可能です。

 

一方で、植物は二酸化炭素を吸収としますが、

枯れるとため込んだCO2がすべて排出されますので、

吸収したり分解したりという事が難しいシロモノです。

 

空気中の

放射線物質の濃度を表す単位をμ㏜(マイクロシーベルト)、

PM2.5飛散量を示す単位をμg/㎥(マイクログラム)などと言いますが、

CO2や一酸化炭素など気体の濃度を示す単位はPPM(パーツパーミリオン 業界ではピーピーエムと呼んでいます。)と表します。

 

日や場所によっても変わりますが、

CO2は外気におよそ350PPM含まれています。

この数字がおおきければ大きい程

CO2濃度が濃いという事になります。

 

では、CO2濃度が濃くなっていくとどうなるのでしょうか?

 

(注)私は地球温暖CO₂主因説は疑わしいと思っています。

 

3.CO2の危険性

学校の授業中の教室や

車の運転中に頭がぼーっとなり、

急に眠気が襲ってくる事ってありますよね?

実はその眠気の正体はCO2濃度が高いレベルにあるからなのです。

 

350~450PPM 外気レベルです。

450~700PPM 許容範囲です。

700~1,000PPM 注意レベルです。

1,000~2,500PPM 眠気が誘われるレベルです。

2,500~5,000PPM 健康に害を及ぼす可能性のあるレベルです。

5,000PPM以上 危険レベルです。

 

車の運転中の居眠りは危険ですし、

業務中のウトウトは生産性の低下につながりますので、

外が寒くても換気をしましょう。

 

また、窓や換気扇を閉めた状態で

6帖の寝室で大人2人が一晩寝ていると、

あっという間に2,500~4,000PPMという危険なレベルに達します。

このレベルは上述の「2,500~5,000PPM 健康に害を及ぼす可能性のあるレベル」で、

あちこち筋肉がつったような痛みがあり、

肩こり、腰痛に繋がり寝起きが悪くなるレベルとさえ言われています。

 

最近の家づくりは耐震性とともに

気密性も高まっており、空気の漏れが少ない分、

隙間換気が出来ませんので、

閉めっぱなしによるCO2濃度の高まりは

これまで以上に深刻なものだと思われます。

 

4.換気を行うメド

一般的に1,000PPMを基準に注意が必要になります。

そのため、24時間換気法では居室が1,000PPM以上とならないように

換気扇の能力や台数を定めなさいとしています。

家庭に換気扇が無い場合は、寒くても窓を開けて換気するしかありませんが、

2003年以降に建てられた住宅(マンション、アパート含む)であれば

給気口がついていますので給気口をあけて

トイレやお風呂の換気扇をまわすとCO2は正常レベルを維持するように出来ています。

 

5.CO2を測る

CO2はCO2モニターという市販されているモジュールで測ることが可能です。

私は自宅用にWiFi経由でスマホ上でCO2や温湿度が見れる

Netatomo Weather Station(ウェザーステーション)

会社用に置き型のCO2モニターcox-fox GC-02を使っています。

ウェザーステーションは優れもので、

データロガーがついていて5分ごとにモニタリングするので、

ついつい気になって見ちゃいます(笑)

また、窓を開けて換気を行うと

2,000PPMだった部屋が10分もすると500PPMまで下がりますので、

結構簡易しているなぁ~と実感できて楽しいです。

(*´艸`)ニヤニヤ

 

6.CO2を確実に低減する

普段の生活でCO2は2時間に1回の空気量の入れ替えでだいたい解消できますが、

ペットを飼育したり、ホームパーティーをよくやったりする場合には、

2時間に2~3回空気の入れ替えを行った方が良い場合があります。

 

そのため、いつ何時もCO2を増やしたくないという場合には、

換気量を自分好みに調整できる機能を持った換気システムを選ぶといいでしょう。

 

普通、換気扇はオンオフだけですが、

自宅でホームパーティーをよく開催されるような場合には

普段は「弱」で、人がたくさん集まったときには「強」に合わせられると効果的かつ経済的です。

 

7.寒くなりにくい換気扇

換気に関するクレームの大半は、付けると「寒くなる・暑くなる」というのが圧倒的です。

そのため部屋の温度を極力変えずに換気をするということが

クレームを無くし、快適で省エネな暮らしを実現する賢い選択かと思います。

それは熱交換型の換気を採用することで叶えられます。

 

最大90%温度が変わらないパッシブファンは、

外気の温度条件にかかわらず、

部屋を快適温度に保ちながら確実にCO2低減していきます。

 

 

8.まとめ

ホルムアルデヒド含有建材はF★★★★のように規制が厳しくなっていったので、

換気の重要性はだんだん意識が薄くなってしまいましたが、

24時間換気はCO2の希釈を目的に基準がつくられていることがわかりました。

1,000PPMを超えないように換気をしてあげれば、

健やかで快適な空気環境となり仕事や勉強がはかどることに寄与します。

空気環境を保持するためには、

換気量の調整が出来て、温度を損なわない機械換気の選択が無難です。

 

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エアラボ 臼井達彦

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