局所換気併用時による負圧対策

一般的にトイレ、洗面、浴室、キッチンなどのニオイや水蒸気が発生するような空間で全熱交換器を使用すると、多量の湿気による熱交換素子での結露が発生したり、ニオイの早期排出を妨げたりすることがあります。そのため、このような「ダーティーゾーン」には別途排気システムを使用することが推奨されます。

 

ダクトレス熱交換換気システムとこのような換気扇を併用すると、負圧による換気効率低下が指摘されることがあります。

しかし、以下の方法でその問題をカバーできます。

 

  1. 局所排気の使用制限: パッシブファンを主要な換気システムとして使用し、トイレ、洗面、浴室、キッチンなどには局所排気を追加します。これにより、必要な換気量を確保しながら、負圧の影響を最小限に抑えることができます。
  1. 局所排気の組み合わせ:
    • トイレ: 高気密シャッター・人感センサー付局所ファン(自動運転停止)
    • 洗面(洗濯室): 高気密シャッター・湿度センサー付局所ファン(自動運転停止)
    • 浴室: 2-3時間運転したら自動的に停止するタイマーを備えている換気扇
    • キッチン: 同時給排型レンジフードもしくは、電動給気シャッター、差圧式給気口
  1. 適切な場所への設置: パッシブファンは、リビングルームや寝室など、主要な居室に設置します。空気の流れを遮ってしまうような収納の中や、納戸やWICなどへの設置は極力控えましょう。また、パッシブファンよりもキッチンと差圧式給気口を近づけて設置することが推奨されます。
  1. 定期的なメンテナンス: パッシブファンのフィルターや部品を定期的に清掃・交換することで、効率的な換気を維持できます。メンテナンスを怠らないようにしましょう。

パッシブファンは、省エネで環境にやさしい換気システムですが、適切な使用方法とメンテナンスが欠かせません。物件ごとに最適な使い方をご提案しておりますので、導入をお考えの方は弊社までぜひご相談ください。

 

エアラボ 臼井

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