日本には樹齢40年を超える杉材が非常に多いのですが、
手入れの大変さや、海外の材木が安いということから、製材されずに残ってしまっています。
mottainai・・・
それをうまく活用しようとCLTという新しい構造材が建築界で注目されています。
CLT=クロス・ラミネート・ティンバーの略で、
厚さ10mm程度の集成材が直行に重なり合うようにして集積させることで、
100mmとか厚さのあるパネルにします。
そのパネルを床や壁、屋根等の主要構造部に用いるのです。
プレキャストコンクリートの木質版のようなものです。
CLTを使うメリットは、
環境保全に役立つばかりではなく、
・燃えにくい
・巨大木造建築が可能
・断熱性に優れている
・工期短縮
が挙げられます。
え?木なのに燃えにくいの?って感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
表面ですぐ炭化して消火してしまうので、それ以上燃え広がらないのです。
下の写真は鉄筋コンクリートの柱です。
火炎で高温に熱せられると、鉄筋を覆っている表面のコンクリート破片が飛び散り、
鉄筋がむき出しになってしまうのです。
一方、CLTでは、表面は黒くなるものの、
上から見ると、
ファイヤーストップしているのがわかるでしょう
燃え広がらないなんて!!
セルロースファイバーみたいだっ!!
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カナダややメリカ、ヨーロッパ圏では既に実用されていて、
なんと!実際に20階建ての高層建築なども作られています。
さて、欧米のCLT先行事例からしっかりと学び、
日本の杉材を使用したCLT住宅の研究開発が進められています。
独立行政法人の建築研究所も動き出しています。
民間にも日本CLT協会という団体があり、
製材、加工する工場の他、ビルダーが加盟しており、
すでに実棟をつくっています。
弊社も加盟しています。
国立競技場を設計した建築家の隈研吾さんも言ってますが、
「個人住宅、普通の戸建ては木で出来るのに、集合住宅になるとコンクリートでしか作れないことにイライラしていた。CLTだと、その壁を越えられるのでとても楽しみだ」
そう、コンクリートに変わる材料として、CLTがあるのです。
しかも製造エネルギー、発生するCO2も少ないし、木のぬくもりという定量で計れない癒しがあるので、
環境にも人にもやさしい材料として、今後注目間違いなしです!
エアラボ ウスイタツヒコ
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